長年培われた目利き?の才能
「長年培われた目利き?の才能 」
「NHKのど自慢」を二男といっしょに観ていた。
二男といっしょに観るのは、珍しいことだった。
いつもは、だいたい私が、ひとりで観ている。
「あ、この人鐘ふたつやな」
出場者の人がマイクを持つや否や私がすぐにそう言ったので
「なんで唄う前からそんなことわかるの?」
と二男に不思議がられた。
「おかあちゃんくらい長年のど自慢を見続けているとそういうのは、もう
感覚的にわかるんや。まあ見ててみ、まちがいないから」
と自信たっぷりに答えていた。
案の定、鐘ふたつだった。
次の人も
「あ、この人も、鐘ふたつ」
と、正解だった。
「な、あたるやろう?なにしろおかあちゃんは、あんたくらいの時から
のど自慢を見てるねん、おかあちゃんのカンに狂いはないんや、このあとの人らのも全部当てみせるからまあ見ときや」
そして、ソバージュヘアの黒いワンピース姿の女の人が、マイクの前に立った瞬間、そのマイクの握り具合を見て、すぐにピンときた。
つづく